むさしんぐのエゴライブ!

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【虹ヶ咲2期6話感想】”大好き”を、届けに行こう!

 

どうもこんにちは、むさしです。

今回は、虹ヶ咲2期第6話「"大好き"の選択を」の感想記事となります。前回5話で、スクールアイドルの"自由"という概念に触れ、ユニットを結成することになった歩夢、しずく、せつ菜でしたが、そんな3人がどのようにステージに立ち、何を想って歌うのか注目のストーリーでした。

 

 

 

1. あらすじ

前夜祭に向けて映像研究部から密着取材の申込みを受ける同好会。しかし、未だに正体を明かしていないせつ菜に配慮し、密着を断る形で取材に対応することに。生徒会長とスクールアイドル、全く違う二つの大好きを、それぞれ続けるためにはこのままがよいとせつ菜は語る。しかし、学園中が開催日に向けて盛り上がるなか、些細なことから菜々がせつ菜であることが栞子に知られてしまう。その頃、合同文化祭でも新たな問題が起きていた。

 

ストーリー | TVアニメ | ラブライブ!虹ヶ咲学園スクールアイドル同好会

 

 

前回第5話、「開幕!ドリームランド↑↑(*'▽')」の感想記事はこちらから!

sunagimo5critical.hateblo.jp

 

2. メイキング映像、製作!

 

 

ためらわないで、まっすぐに!

大好きを 届けにいこう

い つ も の

1期からずっとある歌詞引用、今回はA・ZU・NA Cheer for you!!の一部でした。Dream Land!Dream World!のB面ですが、前回がDream Land!Dream World!からの引用で、今回そのB面曲が引用されたこと、引用部分に持たせたストーリー展開上の意味づけを全て試聴し終わった今考えると、「クソ上手い構成してるじゃねぇか…………」という気持ちになってしまいますが、この辺りは記事の最後で。

当ブログでも恒例(?)の、引用部分と歌詞の対比を何回も考えてみます。

 

「大好き!」を届けに行こうよ

ためらわないで まっすぐに

今回は大きな変更点はなさそうですね。順序が入れ替わっているのは、6話のタイトル「”大好きの選択を」に即して”大好き”という概念に焦点を当てているためだと感じられますね。

”大好き”というキーワードと、この歌詞の部分をせつ菜に当てたという点からも、今回は優木せつ菜を中心としてストーリーが進行していくことが伝わってきますが、せつ菜を取り巻くストーリーとA・ZU・NAというユニットがどのように結びついていくのか、さらにはこのプロットに Cheer for you!! という応援ソングを充てた背景というのを読み解くのは面白いかもしれませんね。最後に考察をしてみます。

 

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今回のアバンは、映像研究部がフェスティバルの主団体となるスクールアイドル同好会へ、メイキング映像を撮影したいと依頼するシーンから始まりました。やはり特筆するべき点は、「神出鬼没の謎アイドル 優木せつ菜の正体」に迫るという映像研側と、これに強い否定を示したせつ菜についてですね。今までも「優木せつ菜」の正体という話題が上がったことがありましたが、なんとなく曖昧なままここまできてしまったように感じています。今回改めてこのような描写をアバンで入れてきたのは、これが6話のコアの部分であり、「優木せつ菜」という、虚像に対しての解答を与える導線の役割をしているようですね。

詳しくは後々書きます。

 

 

3. 動き出す虹ヶ咲学園、走り出す同好会

 

 

「やっぱり、まだ正体を明かしたくないのね。」

「家族にも内緒のままなんだよね。」

「実は有名な女優さんだとか、」

「あるいは宇宙人だとか。」

「せつ菜ちゃん宇宙人だったの?(ニヤッ)」

「実はスパイだったりして。(ニヤッ)」

エマとしずくの いびり方 が結構ひどくて笑っちゃった。

このシーン、同好会のメンバーは”せつ菜の正体”というテーマで話していますが、明らかに"同好会の日常風景”の範疇だと思うんですよ。畏まった場でもなく、ただ彼女らはこのくらいの距離感や温度感で日常的なやり取りをしているんじゃないかと。その点において、果林らからの言葉はまだわかるんですけど、エマとしずくは何?せつ菜クソビビってんじゃん。カツアゲか?ニコニコでカツアゲしてくるエマ怖過ぎない?え、カツアゲが虹ヶ咲学園スクールアイドル同好会の日常だっていうんですか?

 

 

「生徒会長とスクールアイドルって全然違うものですから。

どちらも大好きでやりたい私としては、このままの方がいいと思うんです。」

「優木せつ菜」の側面から考えて、「ミステリアスなのもいいかなって」いう温度感のまま棚上げにしていたというのは、別に良かったんじゃないかなと思いますね。この時点でせつ菜は、優木せつ菜でいること、すなわち「スクールアイドル」であることと、中川菜々でいること、すなわち「生徒会長」でいることについて、思い悩んでいるわけではないんですよ。一方が他方の足枷になっているような構図があるなら、この問題に向き合う必要がありますが、少なくともせつ菜でいること、菜々でいることが苦痛というわけではないんですよね。ただ一方で、シリーズの生徒会長を思い起こしてみると、優木せつ菜という存在が少々歪なものであるような気もしてくるのです。

というのも、μ’s絢瀬絵里Aqours黒澤ダイヤ(Liella!の葉月恋)は、それぞれ廃校阻止、統廃合阻止、入学希望者確保など、生徒会長として果たすべき責務がありました。結局これらはマクガフィンでしかなかったですが、この至上命題を解決する手段としてスクールアイドルと邂逅を果たしていましたね。もちろん、絵里の目に映ったμ’sの姿、夢破れたダイヤのもとに再び現れた”Aqours”という存在、恋と母親を「結んだ」スクールアイドルの存在など、それぞれがもう少し強固なスクールアイドルとの繋がりを持っていましたが、大枠としては生徒会長としての軸と、スクールアイドルとしての軸とが共有点を持ち、交わったために成立した「生徒会長兼スクールアイドル」でした。

ではせつ菜はどうでしょうか。これは本人も言っているし、1期3話を中心に語られている部分でもありますが、優木せつ菜という「個」が、スクールアイドルと生徒会長という両軸を抱えているわけじゃないんですよね。それは当然中川菜々にとっても裏返しのようなもので、あくまで「優木せつ菜」と「中川菜々」という2人の登場人物がいて、それぞれが違う軸を持っているんです。全然違う2つを自分の主軸として抱えることができた絵里、ダイヤ、(恋)とはこの点において決定的な相違があり、生徒会長という軸で見れば、絢瀬絵里絢瀬絵里であり、黒澤ダイヤ黒澤ダイヤであった一方で、優木せつ菜は優木せつ菜ではなく、「優木せつ菜」という存在は空虚なものであり、虚像でしかないんですよね。

もちろん、優木せつ菜という存在を否定するつもりはありません。優木せつ菜が叫んだ”大好き”をきっかけに多くの人間が熱狂してきたことは間違いない事実ですし、優木せつ菜というスクールアイドルの持っている固有の魅力というのは、十二分に存在しています。

優木せつ菜は中川菜々だし、中川菜々は優木せつ菜でしょ?というのは、間違ってはいないんですけど、僕は”この時点では”違うと思っています。もちろん体は一つなので、唯物論的な見方では正しいということができるかもしれませんが、優木せつ菜としての感情、中川菜々としての信念で動いているせつ菜にとって、唯心論的な立場からはノーと言えるんじゃないかと思います(唯物論、唯心論使い方あってる?)。

この時点までの優木せつ菜は、スクールアイドルとして活動している時しか他人に認識されないんですよね。校内を歩いている時、普段生活をしているときなど、実生活で一般的なすべてのものと関りを持つときは中川菜々を通すことでしかその存在を確かなものとすることができないんですよ。だから”虚像”であり、優木せつ菜という中身はあるけど、中川菜々の器でしかその存在を実感できない”空虚”な存在だと思うのです。

ここでのせつ菜にとって「このままの方がいい」というのはある側面では納得のいく発言ではありますが、別の側面では「本当にこのままでいいのか?」と思ってしまいます。優木せつ菜が”虚像”であるならば、「自分のココロに正直になる」というアニガサキの鉄則に背くことになり得ないからです。こういった背景があるからこそ”歪な存在”だと感じました。

これが個人的に6話にもたせた大きな意味の1つであると感じていて、ここら辺の解答が終盤で提示されたので、また改めて後で言及します。

 

 

ユニットの練習風景、QU4RTZとDiverDivaのダンス練習の描写とは対照的に、A・ZU・NAは「これから」というイメージが強く出た「構想練り」のシーンでしたね。こうして先行した2ユニットと並列されてしまうと出遅れた感がありますが、それぞれのペースで、それぞれの色で良いわけですから、むしろ期待感が上がりますよね。普通にカフェとかで集まってライブの構成、ユニットのコンセプト等を話し合っている日常風景が見れると、描かれていない時間も生きているという奥行きも感じられます。

 

 

侑ちゃん、転科試験に合格をして音楽科の仲間入りを果たしたということは、音楽科の中ではある程度ニュースになっていただろうし、途中からクラスに入って、ましてやスクールアイドル同好会にも精を出しているにもかかわらず、クラスメイトとの関係も良好そうで良かったです(保護者目線)。教育実習生として赤い悪魔、三船薫子がサラッと登場、クラスに仲間入り(?)してしまったのはまぁ、一旦いいや。

 

 

はんぺんと璃奈、はんぺんと遊びに来たミアを撮る愛さんのシーン。

これ、多分侑ちゃんと同じカメラ使っていると思うので、メイキング映像の一環のつもりなんでしょうけど、全然関係ないもの撮ってない?

侑ちゃんが音楽科の仲間を取っていたのは、仲間が「何をやるか」話し合っていたのでちゃんとメイキング映像として使えそうなんですけど、愛さんのこれは違うじゃん。スクールアイドル同好会の日常的な一幕でしょ?まぁ良いです。

重要なのは、ここにきてミア・テイラー天王寺璃奈が出会ったことですね。

この二人はまぁスクスタ通りで、ミアの加入模様を描く上で重要なカップリングになるんだと思いますが、個人的にこの二人のアンバランス感は良いなと思いますね。つまり、年下だけど上級生のミアと、年上だけど下級生の璃奈の点対称な関係性が面白いところだと感じています。このシーンとか、初対面の”上級生”なのに敬語を全く使わず、物おじせずに主導権を握る璃奈が良いですよね。それぞれお互いのことどう思っているんですかね。璃奈にとってミアは、「先輩」という認識なのか「年下」という認識なのか。この違いだけでも見方が変わるはずなので、興味深い点です。ここでは「年下」という感じなのかな?

 

 

「文化祭とスクールアイドルのライブを合体させちゃうなんて、面白いこと考えたわよね。」

「提案してくれたのは私たちじゃなくって、三船栞子さんなんです!」

まぁ、薫子からしたら、高咲侑は気になる存在ですよね。アニメではまだ薫子についてほとんど情報は出ていませんが、自分が教育実習に来たタイミングで、文化祭にスクールアイドルをかけ算したイベントが企画、準備中だったなら、音楽科でスクールアイドルと関わっているという自分と似た属性を持った侑とは接触したくなるのは納得です。

実習生として着任したばかりの薫子に、「三船栞子」という個人名を出した侑ちゃんは何故なんですかね。もちろん、自分の手柄ではないというのは強調しておかなければならないポイントだとは思いますが、普通着任直後の実習生に名前言っても伝わらなくない?素晴らしいアイデアを出してくれた栞子の名前を知ってほしい思いでつい言ってしまったのか、あるいはその後に続いたように、薫子と同じ姓だったことから薄々感じていた部分があったのか。まぁこの企画の最高責任者である栞子の名前は知っているだろう、というのが本線でしょうか。そんなに気にすることでもなかったですね。

 

4. 優木せつ菜、ついに身バレ

 

「せつ菜と菜々、二つの”大好き”を持ってはいますが、私は結局一人なわけで…」

せつ菜→菜々の時は敢えて眼鏡をかけるスイッチの入れ方があったのに、菜々→せつ菜でスイッチを切り替えるときは眼鏡外さなくてもいいんですね。まぁ「この方がいい」というぐらいの感覚だとは思うので絶対的なルールではないですが、制服×眼鏡の菜々状態でやや早口のせつ菜が出てくるのはちょっとだけ面白かったですね。

ただ、本人も言っていたようにスクールアイドル×生徒会長として生きられる時間は、任期までという”限られた時間”であるから、その集大成である今回の行事に”全力”を注ぐというせつ菜の在り方は100点満点ですね。あえて強調して書いたので改めて明文化しなくても伝わっていると思いますが、僕たちが憧れ、感動し、心を動かされたスクールアイドルイズムがちゃんと文脈に載っているのが良いですね。5話でスクールアイドル記念館を訪れた意味がより明確なものになったセリフだったと思います。

 

「なるほど。生徒会長は、優木せつ菜さんだったんですね。」

「安心してください。誰にも言うつもりはないですよ。

私は会長が学園のためにたくさん貢献されてきたことも、せつ菜さんがスクールアイドルとして人気を獲得していることも知っています。

どちらにも適性があって、みなさんを幸せにできている。その邪魔をする理由など、ありません。」

いや~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~天才!!!!!!!

アニガサキ!!アニガサキ!!!!!ありがとうテレビアニメ!!!!

マ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~ジでアニガサキ!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!

救われた、皆救われた。このシーン、優木せつ菜の正体が部外者にバレた初めての瞬間なんですけど、何ですかこの修羅場なはずなのにホッと一息つける温度感。前回まで”牙が抜けた”、”毒の抜けた”栞子になっていると表現してきましたが、しっかりとこのキャライメージを厚塗りしてきた効果が出ましたね。序盤でせつ菜の正体について小噺があったこともあり、せつ菜が身バレする瞬間はもっとエネルギーが高い状態になるものだと勝手に想像していましたが、栞子のこの”薄味”ともいえる反応で同好会の外の人間にバレるのは、ある意味で肩透かしのようでありながらも、その後の栞子の言葉で非常に高尚な一幕に仕上がっていると感じます。栞子がこういった薄味の反応をするということも、これまでに描かれていた栞子自身が(登場機会が限られていたとはいえ)感情の起伏、表情の変化に乏しいキャラだということが描かれていたので、身バレした時の瞬間的なエネルギーの高さが想像よりも低かったことも納得がいきます。ただ、6話予告の映像を踏まえ放送当時は、個人的に致命的な身バレが引き起こす修羅場を期待していたのでその意味で言うとちょっと物足りなさは(瞬間的に)ありましたね。

「せつ菜が菜々を演じる」という苦しい描写や、歩夢のフォローもしずくの演技(笑)の苦しさもあったかもしれません。ただ改めてみるとこれはこれで、”せつ菜モード”のスイッチとして「眼鏡」がキーアイテムであったことが、歩夢の「眼鏡してるしどこから見ても菜々ちゃんだって!」というセリフで補完されたこととか、しずくの演じた”優木せつ菜”は、普通に押し通せる確率0%の無理がありすぎるものだったけど、「アドリブが苦手な私」という ”あなたの理想のヒロイン” が提示した桜坂しずくという人間をしっかりと表現できているようにも感じます。シナリオのない場面では、アドリブが苦手とかいうレベルじゃなく普通に演者として”終わっている”よな…。

こういった少々のボルテージ的な盛り上がりに欠けるシーンとはなったものの、続く栞子の”赦し”の言葉がとんでもなかった。そもそもこれ、多分ある程度の確信を栞子は持っていたと思うんですよ。部室棟に行くつもりだったのは、確かに本当に何か用事があったのかもしれませんが、5話の最後でせつ菜が菜々である可能性が芽生え、これを確認しに行くつもりだったからというのもあると思います。

栞子、”好奇心”で動いてんじゃん……。これだけで三船栞子という女の子が仏頂面な人間ではないということが分かりますし、解像度が一段上がったような気がしますよね。「日々議論を重ねている相手が、校内で有名な正体不明のスクールアイドルである可能性」に好奇心を押さえきれなかった、なんてすごく”普通の子”じゃないですか?先まで見た今振り返ると、あるいはこの時点からスクールアイドルに興味を持っていたことも深読みできるかもしれません。

我々視聴者から見ても、テレビアニメのせつ菜は生徒会長とスクールアイドルの二足の草鞋を上手く履きこなしていたし、落ち度はどこにも見当たらないので、「おかしいだろ!!」と言える理由は全くありません。誰よりも適性を重んじる栞子がこれについて認め、肯定することは、優木せつ菜、中川菜々ともにそれぞれの領域で誠実に活躍している人物であるという情報を、より強固なものにしてくれます。そりゃ、邪魔する理由なんてないですよね。せつ菜サイドから懇願されてしまっては、栞子が外でわざわざこの件について口を開く必要もなくなるわけです。これは鮮やかなロジックであるように感じますね。

ただ、これで栞子が完全に救済されたわけではないです。確かに、”あの時の栞子”に比べれば遥かにマイルドなキャラになっていますが、牙が落ち毒が抜け、マイルドになったからと言って良いキャラになったとは言い切れません。ここまでの話は、スクスタとの比較の上で”良く映っているように見える”という側面は拭えず、アニメの中でしっかりとした評価軸を持っていなければなりません。つまり、栞子の担当回、「スクールアイドル 三船栞子」の誕生に際して掘り下げられるパーソナリティを見てからでなければ判断できませんね。

 

 

「私、頑張ってやり切りますから!!」

同好会の外に理解者が誕生したせつ菜。「どっちも好き」と言っていたせつ菜にとって、有能な栞子に「どちらも適性がある」と言われたことがどれだけ心強かったか。自分の大好きを受け止めてくれる場所として同好会を位置付けていたせつ菜が、同好会の外にも自分の「大好き」を受け入れて、応援してくれる人がいると、その存在を認識した最初の瞬間だったんじゃないでしょうか。いや、同好会の外では、自分が認められないという意味ではなく、支え、応援してくれる存在と初めて言葉を交わした瞬間だったのかなと。実際に言葉を交わすことでその存在を実感するということですね。

いいかオタク、せつ菜(菜々)のこのセリフをしっかりと胸に刻んでから6話の続きを見るんだ。

 

5. 同時開催、中止の危機

 

スクールアイドルフェスティバルと文化祭の合同開催が難しいことが議題として挙がりました。第一回スクールアイドルフェスティバルが大盛況であったことと、虹ヶ咲学園というマンモス校(?)の両方を考えれば、まぁそうなっても致し方ないことかなという気もします。

「誰かが落ちちゃうなんて、ヤダよ…。」

愛さんのこのセリフはごもっともですよね。同好会が掲げるスクールアイドルフェスティバルの根幹にある理念は「みんなの夢を叶える場所」ですから、「誰かの夢が叶えられない」開催形態は絶対に避けたいものですし、なんならその状態で開催されたものはもはや「スクールアイドルフェスティバル」とは呼べません。栞子も、この理念を「素晴らしい」と評し、だったら協力させてくれというスタンスでしたし、この感覚をこの場にいる全員が共有できているからこそ、事態は難航を極めるわけですね。

「こんな話してたら、せつ菜先輩の正体バレちゃうんじゃ…?」

「それはともかく、~~~」

こういう果林先輩がマジで好き。

冒頭でも同好会内で「せつ菜の正体」について”日常的な会話”がありましたし、せつ菜本人だけでなく、その意向を受けて同好会としてもここまで隠し通してきたものだったので、かすみの反応は至極当然。せつ菜の正体がバレることは、大きな驚きと衝撃を与える”事件”になり得ないものだったと思います。ただ、やっぱりここで朝香果林なんだよな…。リアリストのようなサバサバ感を持っていることは我々も十分承知している果林の性格ですし、そんな果林だからこそ、”事件”に対して開催危機という”緊急事態”に直面している中、議論が停滞しないようにファシリテーターの役割を担えるという、朝香果林の魅力が伝わってくるシーンでした。

 

6. 菜々の決断と、仲間が掘り出すせつ菜の想い

顔を曇らせる菜々。文化祭とフェスティバル、どちらを優先するのかという話でもちきりの校内。生徒会でもどのように対応するのか、”選択”を迫られます。

「文化祭のステージ減らせば、ライブできるんじゃないの?」

「ヤダよそんなの。クラス皆で準備してきたのに。」

一般生徒の感覚としては至極当然な意見です。そもそもスクールアイドルフェスティバルと文化祭の同時開催は、双方が望んで実現したものではないと思います。文化祭は学園に通う生徒全員にとって一大イベントであるのに対し、スクールアイドルフェスティバルは、言ってしまえばスクールアイドルに興味関心のある人間だけにとってのイベントです。「両方参加する者の負担を軽減する」という理由から同時開催に踏み込みましたが、冷静に見れば”スクールアイドルフェスティバルを開催するため”に決定されたものであると見れなくもないですよね。一般生徒は、スクールアイドルフェスティバルを強引に開催すれば、その煽りを受ける形で自分たちの文化祭が食われるわけですから、誰もが納得できる措置であるとは言えません。であれば、生徒会長として、””中川菜々””の下す決断は、火を見るよりも明らかでしょう。

 

「それは、考えるまでもないことです。

合同開催は白紙、例年通りの文化祭に戻す形で検討を始めましょう。」

「残念ですが、生徒会長として正しい判断だと思います。」

この帰結はある意味で当然です。栞子のいう通り、学園の生徒の生活を第一に考えなければならない生徒会長としては、この決断しかないでしょう。しかしこれは、中川菜々が””中川菜々””だけだとしたら、です。改めて言うまでもありませんが、中川菜々には””優木せつ菜””という別の姿があります。この決断は、前述の通りある意味で正しい決断ですが、優木せつ菜はそれで良いのでしょうか。まぁこの話が後に続くわけですが、優木せつ菜が優木せつ菜として”実体のある存在”ならば、この帰結は認められないはずです。”優木せつ菜は大好きを叫ばなければならないから”。でも、この場でそれができず、断念する”選択”をせざるを得なかったのは、やはり優木せつ菜という存在が”虚像”だったからです。この決断をする場において、優木せつ菜は存在できていません。声を挙げられないわけです。我々が1期3話で見たもの、「大好きを叫ぶ」優木せつ菜を見て心が震えたこと。

遠回りでもいい 胸張って進もう

Louder! Sing! Louder!

不器用かな でも傷ついたって構わないよ

曇りない気持ちで 生きたい Pride

私らしく…!!

どうした優木せつ菜。心にカギをかけているではないか。

我々の心をどうしようもなく動かした優木せつ菜は、こんなものではないだろう。

だからこそ僕は、この記事の始めで”優木せつ菜が歪な存在である”と言っているんですよね。「自分のココロに正直になること」、この虹ヶ咲の哲学を第一期で我が物としておきながら、なんなら「大好きを叫ぶ」というサブタイトルをもらい、同好会の中でも随一の暑苦しさで虹ヶ咲のソロアイドルとしての在り方を示した人物が、”優木せつ菜”と”中川菜々”という二面性から、声を挙げられず、叫べずに”どちらかを殺す”選択を一度でもしてしまったこと。前述の通り、生徒会長が”優木せつ菜”だったら、この時点で可能性の模索を諦めることはなかったと思います。生徒会長が”中川菜々”だったから。だからこそ、優木せつ菜は”空虚な存在”なんですよね。

 

「まだできないって決まったわけじゃないでしょ?」

「考える時間は残ってます。」

「そりゃ、一人じゃそうだよ」

「全く、どうしてそうなんでも抱え込もうとするんですかねぇ?」

「生徒会は、会長しかいないのかなぁ?」

「あなたのことだもの。役員の子たちにもろくに相談してないんでしょ。」

「もっと頼っちゃいないよ、せっつー!」

「私たちにもね!」

「ひとりじゃない。」

「生徒会にも同好会にもこんなに仲間がいるなんて、先輩は幸せ者ですねぇ。」

チーム虹ヶ咲じゃん…。

”あの時”は、こんなにも寄り添ってくれる人はいなかった。でも、優木せつ菜のアツさに一度は道を違えるも信頼していて、優木せつ菜の CHASE! を見て、あるいは優木せつ菜の DIVE! を見て、心を動かされスクールアイドルになった”仲間たち”がせつ菜の周りにはいるんですよね。「優木せつ菜が大好きを叫ぶ姿」を見てきた同好会のメンバーが、フェスティバルは白紙にする”中川菜々の選択”の背景に、”優木せつ菜の選択”が見えなかったから、皆で知恵を出し合おうと声を挙げられたのだと思います。実際、フェスティバルに関して主催側として動くのは同好会ですし、同好会側としてもそう簡単に断念できることでは無かったとは思いますが、前述の通り一般生徒を踏み台にして開催することは決してできず、その点である意味延期という選択は仕方のないことであったと飲み込むしかないとも思うんです。でも、皆は「優木せつ菜の想い」が封じられていることをハッキリと分かっていたから、「大好きを叫ぶせつ菜」に惹かれたからこそ、そのせつ菜が影を潜めてる状況に可能性の糸口を見い出したのかもしれません。

誰かが責任を取らないと。確かにそれはそうです。学園の生徒のトップとして決断を下す必要があり、そのためなら自分が責任を取って自分の「大好き」を叫ぶことを諦めなければならない。でもこれは「中川菜々」の都合です。”せつ菜”は栞子に言いました。

「頑張ってやり切りますから!」

僕はこの宣言を、せつ菜としてフェスティバルに尽力すること、生徒会長として文化祭並びに任期の間は職を全うする菜々としての決意という、決して容易ではない両輪を、中川菜々×優木せつ菜の集大成として「やり切る」という強い想いとして捉えています。であれば、ここでグズグズしている暇はありませんよね。

 

「やり切りたいんだよね?」

「始まったのなら、貫くのみ!…でしょ?」

それではみなさんご唱和ください。

せ~の!

マ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~ジでアニガサキ。

やりすぎだろ、禁止カードじゃんそれ。

や、1期12話で「立ち止まっていた歩夢」に対して言った言葉が歩夢せつ菜にお返ししているという薄っぺらい意味合いじゃなくて、

コレ、優木せつ菜(歩夢)中川菜々じゃん……。

凄く変な話なんですけど、この文脈って中川菜々もまた、優木せつ菜から背中を押された人物になったってことだと思うんですよね。確かに歩夢としては、自分が悩み、足が動かなくなったときにせつ菜から受け取った「結局辞められない」という気持ちをお返ししている感覚であることは間違いないと思うんですけど、上原歩夢というフィルターを一枚通して、ろ過された正直な気持ちが”自分に返ってくる”という構図がなんとも美しいなと感じました。せつ菜が広げた大好きが、菜々に返ってくる。また、この言葉をかけることができたのは、当然この言葉を受けたことのある上原歩夢だったから、というのは言うまでもありませんが、「やり切りたい」というせつ菜と菜々の想いを明確に聞いていたのはあの場にいたA・ZU・NAの2人と栞子だけですし、そう考えると、「始まったのなら~」の部分が「やり切りたいんだよね?」という言葉から結合することが整合性100%のマジで巧いセリフ回しだなと感じざるを得ませんね。天才過ぎるぞ…。

 

7. 作戦会議

仲間に頼ることを決めたせつ菜は、スクールアイドルフェスティバルに出演する他校のスクールアイドルも交え、可能性の模索を行います。思えば、他校のスクールアイドル達も当事者たちなので、虹ヶ咲学園の都合だけでなんの相談もなしに延期にされたら困りますよね。なんとか開催するために、スクールアイドルの知恵を借りようとするこれは中川菜々側と優木せつ菜側とが上手く融合することの始まりであるようにも感じられます。

結局、東雲、藤黄、YG国際、とんで虹ヶ咲と文化祭の日程が続いていることを受け、虹ヶ咲以外の学校でも文化祭とスクールアイドルフェスティバルの合同開催ができないか、それぞれが学校に掛け合ってみることに。まぁ~実現すればほぼ1週間文化祭&フェスティバルととんでもない日程になるんですけど、規模感としてこれが一番現実的な解決策かもしれないということ、それは分かる。でもよ、虹ヶ咲でスクールアイドルフェスティバルとの合同開催が叶いそうだったのは、自由な校風がウリの虹ヶ咲学園だったからじゃないのか?スクフェスモブ子たちが言っていたように、動いてみなければわからないし、勝手知ったる自分の高校でパフォーマンスした方が良いというのも間違いないんですけど、虹ヶ咲に比べると実現可能性は薄いですよね。まぁ作中で”名案”みたいな扱われ方してるし、だからどうこうというわけではないのでどうでもいいっちゃどうでもいいんですけど、この後の紫苑女学院も含めて各学園のオトナたちが融通の利くいい人たちばかりで良かったですね。

 

花丸つけちゃうかすみんがカワイイ。

ランジュはランジュで、自分が日本に来た一番の目的ともいえるパフォーマンスの場を守るために一役買って動いているあたりもとても好感が持てますし、”優木せつ菜の大好き”がこれだけ多くの人を動かして、開催実現が現実味を帯びていく様子はとても良かったですね。

 

お母さんに「大事な話」をする菜々。まぁ、スクスタでちょっとは知っているのであれですけど、後々のプロットとして何気に重要な数秒でした。

 

8. 前夜祭、顕現する虚像

映像研究部とスクールアイドル同好会が協力して製作した、イベントのメイキング映像が流れました。

 

「みなさんの”大好き”の気持ち。その全部が私を助けてくれて。それを感じて、感謝するたびに、もう今の私は”大好き”を隠す必要はないんだって、気付くことができました。

だから、今ここでみなさんに、生徒会長の私と一緒に、スクールアイドルの私も紹介しようと思います!」

たまげた。

生徒会長の一連のモノローグで、ともりるの演技によって中川菜々が優木せつ菜へとシームレスに変わるの、すげぇや。明らかに2人いたし、ただ1人でしかないんだよな。

繰り返しになりますが、僕はこの記事で優木せつ菜の存在が空虚なもので、”虚像”であると表現してきました。同時に、これまでのシリーズの生徒会長と比較をし、中川菜々、優木せつ菜両名の存在がそれぞれにとって足枷になっているわけでもないということも書きました。ただ、今回起きてしまった出来事は、優木せつ菜に実体がない故に中川菜々がそうせざるを得なかった選択による帰結であり、この点において始めて優木せつ菜が中川菜々の足を引っ張った、あるいはその逆の構図が生まれてしまったんじゃないかと感じています。では、もうこのままではいられません。加えて、このままではいられないから「正体を明かす」ということが許されたのは、仲間に頼ることを決め、その中で菜々が、仲間たちが持つ”大好き”の気持ちに触れることができたからですよね。極めつけは、菜々が”せつ菜の存在”を最も身近な母親に打ち明けたこと。1期3話でもCHASE!の衣装を隠して勉強する姿を母親に見せていましたよね。今回あの数秒のワンシーンが、地味に最後のピースであったというようにも捉えられます。

隠し通さなければならない後ろめたさを持っておらず、隠すことへの必然性がなかったせつ菜が、今改めて生を受けようとする条件としては、すべて整ったように感じられます。優木せつ菜の虚像を実像に。質量を与えて実体を持たせる。2期6話終盤、このシーンまで来て初めて、僕は「中川菜々は優木せつ菜であるし、優木せつ菜は中川菜々である」という問いを胸に聞いたら YES と答えられるようになったと感じています。

ここまできて何を言っているか分からない人は、ドラクエ6をやってください。ハッサンがハッサンと出会ってせいけんづきが使えるようになるのと、主人公が主人公と出会ってライデイン使えるようになるのと同じ話です多分。

僕たちを焚き付け、熱狂させてきた優木せつ菜の顕現。その祝福の歌として、前夜祭を彩るA・ZU・NAの歌が、ついに披露されます。

 

9. Infinity! Our wings!!

 

世界中に降り注ぐ いろんな色の星の欠片!

その瞬きが空を照らしていく! 全部、全部拾い集めよう!

口上から始まるっていうのが、なんとも気持ちが良いですね。

5話で志を共にしたA・ZU・NAのお披露目ライブ、新曲は Infinity! Our wings!! です。

BPMの高めな曲でありながら、16小節ずつソロパートが振り分けられるという特殊な構成の曲になっており、まさに変幻自在、5話で見つけた”自由”というユニットコンセプトに沿ったナンバーですね。

最初がせつ菜のパートであり、正体の明かされたばかりの熱を逃がす前にせつ菜から謳わせたり、「貫くのみですパンチ」(せいけんづき!?)が振りに入れられていたりと、”ツボ”を分かっているかのような構成でめちゃめちゃ好みです。

 

これが本当の自分

限りない未来が待ってるんだ

A・ZU・NAの三人、1期を通して歩夢が、1期8話を通してしずくが、2期6話を通してせつ菜が”本当の自分”と向き合う、あるいは”本当の自分”を解放する、あるいは”本当の自分”を見つけることをしてきたメンバーなので、この歌詞は本当に感慨深いものがありますね。それぞれにとっての”あの時”、一度でも心が折れて、蓋をしてしまえば、A・ZU・NAとしてライブをしている「今この瞬間」を迎えることはできなかったですし、それぞれがきちんとココロに耳を澄ませてきた結果が、限りない未来への扉を開けたことを思うと、どうしてもジーンと来てしまうものがあります。

 

ケツ振るな。

ココロに聞いて

ときめく空へ Infinity! Our wings!!

結局のところ、表題の”Infinity! Our wings!!”とはなんだったのか。

Infinity! Our wings!!とは無限の翼、あえて言い換えるならば、無数の可能性の存在を認識させる曲であり、A・ZU・NAが見た"数多の自由な可能性"が充分に反映された曲であると考えています。さらに拡張するならば、このライブが開催されるまでせつ菜をはじめとして生徒会、同好会、他校のスクールアイドルを含めて多くの人間がたくさんの可能性を探し、「たくさんの可能性とかくれんぼした」わけですよね。たくさんの可能性のかき集めによって披露されるこの曲が、無限の可能性という不確かなものへの信頼性と、その可能性の存在への喜びを謳う、そんな曲になっているんじゃないかなと考えてます。

また、"wings"にはスクールアイドル博物館で目の当たりした"スクールアイドルの輝き"が表現されてると感じます。すなわち、我々がμ'sAqoursの輝きに魅せられた時、彼女らが"自由に"羽ばたくことによって拡散された「羽根」の存在を何度も目撃してきたはずですね。μ’sが広げた”真っ白”な「羽根」ラブライブ!サンシャイン!!を経た今考えれば、スクールアイドルそれぞれの個性、すなわち”色”を塗れるようにと、まさに未来に続くスクールアイドルそれぞれ固有の「可能性」を願い蒔いた”真っ白”な「羽根」だと思いますし、WATER BLUE NEW WORLDAqoursが羽ばたいた時に、”青い”「羽根」という自分たちの輝きを見つけたことからも裏付けされます。まさに「個性」、「色」、「可能性」を賞賛する虹ヶ咲にとって、この有機的なつながりが見えることで、"せつ菜にフィーチャーされた6話の挿入歌"というよりもむしろ、"5話で感じた自由という『コンセプト』が、優木せつ菜の目覚めによって誘起されたA・ZU・NAの始まりの歌"という印象に昇華されるように感じられ、この上ない幸福感すら覚えます。確かに6話はせつ菜回でしたが、A・ZU・NA結成は5話だったので、両話通じて製作されたA・ZU・NAの曲という非常に納得感の強い意味付けがなされているように思いました。

 

副会長、母親、多くの人に笑顔と”大好き”を伝えられた、非常に実のある前夜祭ライブになりましたね。

 

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10. 「”大好き”の選択を」

二兎を追う者は一兎をも得ず、とは言ったものの二兎を追わなければ二兎を得ることはできません。「”大好き”の選択を」と名付けられた今回の6話でしたが、"どちらか"を決める「選択」では、選ばれなかったものが犠牲となります。これは一度菜々が行った「選択」でしたが、最終的にせつ菜が取った「選択」は"どちらも"を取るものでした。一見すれば強欲であるように思えるこの「選択」ですが、”やり切る”と誓ったから。実体となった優木せつ菜は、中川菜々と共に最後まで”どちらもやり切る”決意のもと、ひとまずこのスクールアイドルフェスティバル、文化祭が幕を下ろすまで奔走するのでしょう。いまは優木せつ菜の選択、同好会の未来を祝福したいと思います。

 

冒頭の歌詞引用、ここまで来て振り返れば、Cheer for you!!という歌があてがわれたのも納得がいきますね。優木せつ菜への応援ソングであり、”大好き”という気持ちを受けて、真っ直ぐ自分を表現する決心をしたことに対して。あるいはA・ZU・NAの歌を聞いた全ての人間が握る無数の可能性に対して送る歌だったのかななんて思います。カップリング曲がいい仕事しましたね。

 

Cパートでは、栞子に「やらないの?」とスクールアイドルを勧める薫子の姿が。

「やりたいって言ってた」のはアニメ本編では初耳ですが、次回7話「夢の記憶」でいよいよ栞子の掘り下げがなされます。

「すごいですね。自分のやりたいことを全て叶えるなんて。」

もちろん栞子はせつ菜の適性を正しく見抜いていましたが、自分の目の前で障害を乗り越え自己実現をしていくせつ菜の姿に思うものがあったんでしょう。裏で流れているのが Dream Land! Dream World! 

思い描けばどんな自分にでもなれる

と図ったように謳われているのもなかなか細かなにくい演出ですね。

 

今回まででユニット結成の前日譚を描き切った虹ヶ咲2期。

続く栞子、ミア、ランジュ加入プロセスに繋がっていく、ユニットという新しい形を見い出した同好会。

同時進行的に、各キャラの心情が揺れ動き始めている虹ヶ咲ですが、「なりたい自分を我慢しない」"選択"を取ったせつ菜が、またひとまわり大きな存在感を得たような、そんな6話でした。

大好きなこと ギュッと

握りしめていこう 離さないように

強く願い込めた歌を あの空まで ほら届け

今回はこのあたりで筆を置こうと思います。

次回第7話「夢の記憶」感想記事でまたよろしくお願いします。

ここまでありがとうございました!